筋膜リリースって何？

今日は施術を受けに来られている患者様からよく質問される「筋膜リリース」についてお伝えさせて頂きます！

施術を受けている患者様にとっては、「マッサージと何が違うの？」と感じるかもしれませんが、施術者には筋膜リリースを行う明確な目的があります。

そもそも、筋膜とは何かについてから説明してきますね。

筋膜（facia）は、身体内の結合組織であり、筋肉や臓器を包み込んで支えて保護する役割があります。

主にコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質と水分から構成されており、全身に広がっています。コラーゲン繊維は頑丈で、エラスチンは伸縮性に富んでおり、複雑に折り重ねることで、様々な方向に伸び縮みします。

主な特徴は以下の点が挙げられます。

簡単にまとめると、筋膜は身体の構造をサポートし、様々な組織や器官を連結させる重要な結合組織です。

では、筋膜はなぜ固くなるのでしょうか？

筋膜が固くなる原因は複雑で、様々な要因が影響します。以下はその一般的な要因です。

姿勢の問題：長時間同じ姿勢を続けることや、不適切な姿勢が筋膜の硬直を引き起こす可能性があります。これにより、特定の部位の筋膜が制約されて固くなることがあります。
怪我や運動不足：外部から強い衝撃を受けた怪我や運動不足により、筋肉が十分に動かされないと、筋膜が硬直しやすくなります。この状態を筋膜の癒着と呼び、怪我による運動制限があると、その部分の筋膜が緊張して固くなります。
炎症や慢性的な痛み：炎症や慢性的な痛みがある場合、筋膜は保護反応として硬直することがあります。この硬直は、痛みを和らげようとする身体の自然な反応です。
ストレスや精神的な要因：ストレスや不安は身体に大きな影響を与えており、筋肉や筋膜の緊張を引き起こすことがあります。この状態が長期化すると、筋膜が硬直しやすくなります。
加齢：年齢とともに結合組織全体が変化し、固くなる傾向があります。これはコラーゲン繊維の変化や水分の減少に関連しています。

これらの要因が組み合わさることで、筋膜が固くなります。筋膜は全身を覆っているため、どこかの筋膜が硬直すると、それに引っ張られるように柔軟性が低下し、身体の動きが制限されます。

筋膜リリースは、この固まっている筋膜を柔らかくすることを目的としています。

筋膜リリースにもいくつか種類があります。

ストレッチによる筋膜リリース：体を様々な方向へ伸ばしていくことで、筋肉と一緒に筋膜の柔軟性を高めていく方法。道具を必要とせず、誰でも簡単に行えるメリットがあります。
フォームローラーによる筋膜リリース：フォームローラーとは、表面が凸凹した円柱型のローラーです。身体の気になっている部位に当てながら転がして筋膜をリリースしていきます。
手技療法による筋膜リリース：筋膜の癒着（絡まったり、くっついてしまっている状態）に対して両手を使って皮膚同士を引き剝がしたり、指で筋膜を引き離したり、手のひらや肘でこすったりすることで正常な状態に戻します。

従来のマッサージで筋肉の柔軟性を取り戻しても、筋膜の柔軟性がなければ時間の経過とともに再び筋膜、筋肉は固くなり元の状態に戻ってしまいます。筋膜組織の機能回復を図るには、物理的に圧迫や刺激で熱を加えることでコラーゲンやエラスチンの乱れを取り除くことが必要となります。

最後に、筋膜リリースをするメリットについて、まとめていきます。

柔軟性の向上：筋膜リリースは筋膜の癒着や緊張を解放するため、筋肉の柔軟性が向上し、関節の可動域が広がります。
痛みの軽減：長期間にわたる筋膜の緊張が原因となっている慢性的な痛みや不快感の軽減が期待できます。
姿勢の改善：筋膜リリースにて筋膜を正常な状態に戻すことで、全身に張り巡らされたタイツの歪みが取れて姿勢のバランスが改善されやすくなります。
血液循環の促進：血液及びリンパ液の循環が改善されることで、栄養や酸素の供給が向上して、コリや痛みが再発しにくい状態に変えていけます。
運動効率の向上：筋膜同士のスムーズな滑走や毛細血管の血流促進、筋肉の柔軟性向上、関節の可動域の拡大、また知覚神経が向上して、スポーツや日常生活の動作がより効率的に行えるようになります。
ストレスの軽減：緊張を和らげて、全身のリラックスを促進する効果も期待できます。

筋膜リリースには、このような特徴や効果が得られる可能性があります。

筋膜リリースに少しでも興味があれば、是非お問い合わせください。

最後までお読み頂き、ありがとうございました！

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